クリエイティブ制作

Figmaとは?企業のWeb・UIデザイン制作で活用するメリットを解説

Webサイトやアプリの制作では、デザイナーだけでなく、ディレクターやエンジニア、マーケティング担当者など複数のメンバーが関わるケースが一般的です。そのようなチームでのデザイン制作を効率化するツールとして広く活用されているのが「Figma(フィグマ)」です。

FigmaはWebブラウザを中心に利用できるデザインツールで、WebサイトのデザインやアプリのUI制作、ワイヤーフレーム、プロトタイプなど、制作工程のさまざまな場面で活用できます。

特に大きな特徴となっているのが、複数人で同じデザインを確認・編集しやすいことです。デザインデータを中心に関係者がコミュニケーションできるため、企業のWeb制作やサービス開発における業務効率化にもつながります。

この記事では、Figmaの基本的な特徴から、企業のWeb・UIデザイン制作で活用するメリット、具体的な活用シーンまでわかりやすく解説します。

Figmaとは

Figmaとは、WebサイトやアプリなどのUIデザインを作成できるクラウド型のデザインツールです。

ブラウザから利用できるため、特定のパソコンやOSだけに依存しにくく、チーム内で同じデザインファイルを共有しながら制作を進められます。複数のユーザーによる共同編集にも対応しており、離れた場所にいるメンバー同士でもデザインを確認しながら作業できる点が特徴です。

Webデザインだけではなく、ページ構成を整理するワイヤーフレームや、実際の画面遷移を再現するプロトタイプなども作成できます。

そのためFigmaは、単に「デザイナーが画面を作るツール」ではなく、企画からデザイン、確認、開発への引き継ぎまでを支えるプラットフォームとして利用されています。

Figmaでできること

Figmaには、Web・UIデザイン制作を進めるためのさまざまな機能があります。

Webサイト・UIデザインの作成

代表的な用途が、WebサイトやアプリのUIデザインです。

テキストや画像、図形、ボタンなどを自由に配置できるため、コーポレートサイトやサービスサイト、ECサイト、Webサービス、スマートフォンアプリなど幅広いデザイン制作に活用できます。

PC・タブレット・スマートフォンなど、画面サイズの異なるデザインを一つのファイル内で管理することも可能です。

ワイヤーフレームの作成

Webサイトを制作する際は、いきなり完成デザインを作るのではなく、最初にページ内の情報や配置を整理する「ワイヤーフレーム」を作成することがあります。

Figmaを使えば、見出しや画像、ボタンなどの配置を簡単に作成できるため、デザイン制作に入る前の構成確認にも活用できます。

初期段階で関係者と認識を合わせておくことで、完成間近になってから大幅なレイアウト変更が発生するといった手戻りを減らしやすくなります。

プロトタイプの作成

Figmaでは、作成した画面同士をつなぎ、実際のWebサイトやアプリに近い操作を再現するプロトタイプを作成できます。

例えば「ボタンを押すと次の画面へ移動する」「メニューを選択すると別ページが表示される」といった動きを設定できます。

完成前に操作イメージを確認できるため、見た目だけでは判断しにくい使いやすさや画面遷移の問題を検証する際に便利です。

コンポーネントによるデザイン管理

Figmaでは、ボタンやカード、ナビゲーションなど繰り返し使用するデザインを「コンポーネント」として管理できます。

例えば同じボタンを20ページで使用している場合、それぞれを個別に作成すると修正にも時間がかかります。

コンポーネントを活用すれば、共通パーツを再利用しながらデザインできるため、制作効率を高めながらデザインの統一感も維持しやすくなります。

企業がFigmaを活用するメリット

Figmaが企業のWeb制作やサービス開発で利用される理由は、デザイン機能だけではありません。チームで制作を進めやすい仕組みに大きなメリットがあります。

複数人でリアルタイムに確認・編集できる

Figmaでは、複数のメンバーが同じファイルへアクセスできます。

デザイナーが作業している画面をディレクターが確認したり、担当者がデザイン上にコメントを残したりできるため、ファイルを何度も送信する必要がありません。

「design_final」「design_final02」「design_最新版」といったファイルが増えて、どれが最新なのかわからなくなる問題も防ぎやすくなります。

特にリモートワークや外部制作会社との共同プロジェクトなど、メンバーが別々の場所で作業する環境と相性のよい仕組みです。

デザイン確認のコミュニケーションを効率化できる

デザイン修正をメールやチャットだけで伝える場合、「右上のボタン」「下から2番目の画像」など、修正場所の説明が複雑になることがあります。

Figmaではデザイン上の該当箇所に直接コメントを残せるため、修正内容を視覚的に伝えやすくなります。

デザイナー、担当者、クライアント間での認識違いを抑えやすく、確認作業の効率化につながります。

デザインの統一感を保ちやすい

企業サイトやWebサービスでは、ページごとにボタンの形や色、文字サイズが異なるとブランドイメージや操作性に影響します。

Figmaのコンポーネントやデザインシステムを活用すれば、カラー、フォント、ボタン、アイコンなどのルールを共通化できます。

複数のデザイナーが関わる大規模なプロジェクトでも、共通ルールに沿った制作を進めやすくなる点は大きなメリットです。

エンジニアとの連携を進めやすい

Webサイトやアプリは、デザインを完成させるだけでは公開できません。デザインをもとにエンジニアが実装する工程が必要です。

Figmaには開発者向けの「Dev Mode」も用意されており、デザインの確認から実装への引き継ぎを支援する機能が提供されています。現在はプランによって利用できる機能が異なりますが、開発対象となるデザインを確認したり、コンポーネントなどの情報を参照したりできます。

デザインと開発の情報を同じ環境で共有しやすくなることで、実装時の認識違いを減らす効果が期待できます。

企業で考えられるFigmaの活用シーン

Figmaは専門的なUIデザインだけではなく、さまざまな業務で活用できます。

コーポレートサイトやLP制作

企業サイトのリニューアルやランディングページ制作では、企画担当者、マーケター、デザイナー、エンジニアなど多くの関係者が参加します。

Figma上にデザインをまとめれば、ページ構成から完成デザインまでを共有しながら確認できます。

特に広告用LPでは修正や改善を繰り返すことも多いため、変更内容を共有しやすいFigmaとの相性がよいでしょう。

Webサービス・アプリのUI制作

Webサービスやスマートフォンアプリでは、多数の画面やボタン、入力フォームなどを管理する必要があります。

共通するUIをコンポーネントとして管理することで、画面数が増えても統一されたデザインを維持しやすくなります。

プロトタイプを利用すれば、開発前にユーザーの操作イメージを確認することもできます。

社内でのデザイン確認

Figmaはデザイナー以外のメンバーがデザインを確認する場としても活用できます。

営業担当者やマーケティング担当者などが完成前のデザインを確認し、コメントでフィードバックすることで、社内確認をスムーズに進められます。

専門ツールの操作方法を全員が覚えるというよりも、「チーム全体が同じデザインを見ながら話せる環境」として活用することがポイントです。

Figmaを企業で導入するときのポイント

Figmaは便利なツールですが、導入しただけで制作業務が自動的に効率化されるわけではありません。

重要なのは、社内で運用ルールを決めることです。

例えばファイル名やページ構成、コンポーネントの作成ルール、コメントでの確認方法、デザインの承認フローなどを決めておくと、チーム内で利用方法がバラバラになることを防げます。

また、利用人数や必要な管理・セキュリティ機能によって適したプランも変わります。Figmaでは複数のプランが提供され、上位プランでは組織単位のデザインシステムや管理・セキュリティ関連機能なども用意されています。

小規模なチームで試験的に導入し、利用範囲が広がってから運用方法やプランを見直すのも一つの方法です。

FigmaとCanvaの違いは?

Figmaと比較されることがあるツールの一つがCanvaです。

どちらもブラウザを中心にデザイン制作ができますが、得意とする用途には違いがあります。

CanvaはSNS投稿画像やバナー、チラシ、プレゼン資料などをテンプレートから短時間で制作したい場合に向いています。

一方、FigmaはWebサイトやアプリなど、複数の画面やUIパーツを設計しながら制作する用途を得意としています。

そのため、SNS画像や広告クリエイティブはCanva、WebサイトやアプリのUI設計はFigmaというように、目的に応じて使い分ける方法も有効です。

まとめ

Figmaは、WebサイトやアプリのUIデザイン、ワイヤーフレーム、プロトタイプなどを作成できるクラウド型のデザインツールです。

単純なデザイン制作だけではなく、リアルタイムでの共同作業やコメント、コンポーネント管理、開発者との連携など、チームでWeb制作を進めるための機能が充実しています。

企業ではデザイナーだけでなく、ディレクター、マーケター、エンジニアなど複数の担当者が一つのプロジェクトへ参加します。Figmaを共通の制作環境として活用することで、確認作業や情報共有の効率化、デザイン品質の統一、開発時の手戻り削減につなげることができます。

Webサイトやサービスの制作を継続的に行っている企業にとって、Figmaは単なるデザインツールではなく、デザイン制作全体のコミュニケーションを支えるプラットフォームとして活用できるでしょう。