公式サイト・SNS・メールマガジン受け取り方の最新トレンド
企業情報の受け取り方の最新トレンド
企業からの情報発信で利用者がどのようなチャネルを好むのか──最新調査が明らかになり、公式Webサイトやメールマガジン、SNSなど受け取り方の多様化が進んでいることが判明した。全国の男女3,221人を対象にした調査では、生活者が企業からの情報をどのように受け取りたいかについて意識の違いが浮き彫りになっている。
まず、「企業の情報を受け取る際に第一に選ぶチャネル」について聞いたところ、最も多く回答が集まったのは「公式Webサイト(ホームページ)」で44%にのぼった。続いて「企業からのメールマガジン」が33%を占め、メールニュースレターの根強い人気が示されている。年代による傾向もあり、若年層ほどSNSでの情報取得を好む一方、40代以上ではメールマガジンが支持されている。

画像引用:Web担当者Forum
こうした結果から、企業が届ける情報の受け取り手はチャネルによって好みが分かれており、単一の発信経路ではリーチに限界が生じる可能性があることが見えてきた。
公式アプリ・LINE──利用動機に差
調査は企業アプリやSNSアカウントの利用動機についても質問している。
公式アプリをダウンロードする切っ掛けとしては、「会員登録時に案内されたから」が33%で最も多く、わずかに「割引クーポンがもらえるから」の31%が続いた。実利的なメリットを感じる場面で、アプリ利用が促進される傾向だといえる。

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また、企業の公式LINEを「友だち追加」する理由でも、割引クーポンの提供が30%と突出した。この傾向は、若年層を中心にお得な情報=追加する動機につながっている可能性がある。一方で、70代以上では利用経験がない人が25%を超えるなど、高齢層ではLINE登録のハードルが比較的高い点も浮かび上がった。

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このように企業アプリやSNSの利用促進には、単なる情報送信だけでなく、特典や利便性を訴求した仕掛けが重要であることが示唆されている。
SMSと情報受信──意外な開封率の高さ
スマホのショートメッセージサービス(SMS)について「受信したら確認するか」を聞いたところ、「必ず確認する・たまに確認する」と答えた人が76%にのぼった。特に本人認証のような場面では利便性を感じる利用者が多いという結果が出ている。

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従来、SMSは過去に「一方的で煩わしい」といったイメージが強かったが、今回の回答では、生活者にとって信頼感や即時性が評価されるケースもあるとの見方ができる。特にWebログイン、決済、本人確認など、セキュリティや利便性を重視した場面でSMSの価値は高いといえる。
配信が煩わしいと感じる理由

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一方で、企業からの情報配信を「煩わしい」と感じた経験についても調査が行われた。回答者の約51%が「煩わしいと感じたことがある」と答えている。最も多かった理由が「興味のない情報だった(75%)」、次いで「頻度が多い(63%)」という結果になった。

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この結果は、多くの生活者が一方的な情報提供に不快感を抱きやすいことを示している。単に情報を送ればいいという発想ではなく、受け手の関心やタイミングに合わせた配信設計が重要とされる。
割引クーポンと位置情報マーケティング
位置情報を活用したマーケティングについての質問では、「会員登録しているお店に来た瞬間、スマホに割引クーポンが届いたらどう思うか」という問いに対し、回答者の58%が「嬉しい・どちらかというと嬉しい」と肯定的な反応を示した。対して「不快・どちらかというと不快」と答えた人は9%にとどまった。

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この結果から、位置情報を活用したクーポン配信は、消費者にとって歓迎されるケースが多いことが分かる。ただし位置情報の利用にはプライバシー意識も関わるため、同意取得や通知の明確化といった配慮が不可欠だと考えられる。
情報配信戦略の再設計が求められる
今回の調査からは、企業情報の受け取り方に対する生活者の意識が多様化していることが明確になった。公式Webサイトの人気は依然として高いものの、SNSやメール、アプリ、SMSといった複数チャネルを横断した戦略設計が求められる時代に突入している。
特に「興味のない情報が煩わしい」と感じる層が多い点を踏まえると、セグメント別に内容を最適化し、適切なタイミングで届ける工夫が重要だ。また、クーポンや特典といった具体的メリットが利用動機になるケースも多く、付加価値のあるコンテンツ提供が情報受信率を高める鍵となる。これからのデジタルマーケティングでは、単なる情報送信にとどまらない、ユーザー体験を意識したコミュニケーション戦略が企業にとっての競争力となりそうだ。
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